春 Ⅰ

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「偉いね!私だったら絶対行かない!」 入学式の日の登校中に会ったクラスメートAがツンツンと後ろから突いてきた。こいつとは中学でも高校でもクラスメートらしい、もうこいつの名前はA子で十分だ。 「何言ってるんだよ、家帰るついでだよ?僕がそんな面倒な事自分からするわけないじゃないか」 「それもそっか!昔からだもんね!」 お前は僕の何を知ってるというんだ、僕はお前との思い出なんて何一つ持って無い。 とりあえず席から立ち上がり先生の所にプリント類を取りに行く。嫌な予感がするのは気のせいだろうか? 「はいこれ、プリント」 「はい」 「あと……、」 「はい?」 「周藤に学校に来いと説得してくれないか?」 「……はぁ」 悪い予感は、当たる。
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