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何度か鳴らす、でも出ない。
もうプリントをポストに入れるだけでいいかと思い、鞄を開けるとガチャッと受話器が離れる音がした。これは、
「……………………はい」
「……学校のプリントを届けに来たんだ、いいかな?」
「…………鍵開いてるから、入ってください」
名も名乗らない人間を家に入れるなんて、しかも鍵……無用心だな。
口ではお邪魔するね?といいながら内心そう思っていた、まあこれは僕でなくとも一般人そう思うだろう。
ドアを控えめに開けるとそこは暗いとしか言いようがなかった、電気も付いていない。
外の明かりが家の中を照らす程度で閉めてしまえばもうそこは暗闇の世界だった。
「あなた……」
僕ではない声を聞いた。
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