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「何か言いましたか」
「別に、何も言ってないよ?」
「今から階段ですので、気をつけてくださいね」
この暗闇の中何故お前はそこに階段があるとわかるんだ、と言いたくなった。
女の姿すら見えない、家でこんなに暗いなんて有り得るのか。
……よくわからないが何だか凄くドキドキした。久しぶりにこんな気持ちになった、お隣りさんの悲鳴を初めて聞いた時とはまた違う感じがする。
そのまま手を引かれて、ゆっくりと階段を上がる。そしてドアのあく音がした、部屋に案内されたようだがやはり暗過ぎてまったくわからない。
「ここに、座ってください」
ここってどこだ……?
「さあ」
「っ!」
ぽんっと押されて座らされた所には椅子があり、腰掛ける形になる。この椅子は多分学校のコンピューター室にあるようなものだろう、手触りと座り心地がソレだ。
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