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「僕の事は話した。次はお前だ。
何故あんなに明るかったお前がそこまでになっている?
僕の記憶ではお前は別に周りから淘汰されるような人間じゃなかったはずだが」
そうだ、周藤琴音――ハルは人気者だった。誰からも愛されていた。
人見知りもしないようなそんな少女だったのに今じゃこれだ、黒い世界に生きる住人……この違いがどこで生まれたか
「僕に教えてくれてもいいんじゃないか?」
「……そうですね、でももう遅いですよ。
……また今度」
「は?」
「プリント渡しにきてください、お茶を出します。ゆっくり話しましょう。
私はあなたが気に入りましたから」
何を言うかと思えば、そんな事か。
それがどういう意味かは理解しようとも思わないが嫌な気分にはならなかった、A子より幾千倍マシだ。
「はは、物好きだな。
おもしろい……ハル、僕もお前が気に入ったよ」
玄関まで案内します、ハルは再び僕の手をとった。
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