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「……って事があったんだ」
「まぁ、何ともあなた。
それは罪深いですね」
溜め息を深く深く吐いたハル、暗闇の中だからこそ表情も見えないが呆れた顔をしているのは確かだ。
A子を傷つけたからか?と聞くと
自覚があるんですね、と言われる。
まあ確かに少なからずともそれなりに、だとしても
「僕はアイツの事何も知らないんだ、特別仲が良いわけでもない。付いて来るだけ。僕はアイツの生活に関与した記憶も無い、勝手な妄想さ」
「A子さんは相当あなたの事好きみたいですけどね、話を聞く限り」
「冗談はよしてくれハル」
出された茶を一口含み
口の中で舌を少し泳がせてから飲み込む。
いつもと変わらない味、普通。
「あなた」
「なんだ?」
「外は、どうなっていますか」
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