春の章

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場所は再び街角です。 少女とオジサンが立っています。 辺りは既に夜が訪れ、消えかかった街灯の明かりが二人を照らします。 オジサンは虚ろな目をしていましたが、口元には微笑みが浮かび何処と無く幸せそうでした。 「お買い上げ、ありがとうございました。」 少女は、か細い声でそう言うと、オジサンの背中をそっと押しました。
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