§01‐00.ある日の朝、頭痛のもとは少女で。

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   ぷっ、ぽぴぴぴぴぴぴぴぴぴ。    既に聞きなれたものになった電子音に、太一郎は寝惚けた頭のままソレに手を伸ばすためにもぞもぞと枕元に這い上がった。    取り敢えずはこの音のもとである目覚まし時計を止めて、タイマーで出来上がっているはずのコーヒーを飲む。それから昨日やり残した問題を解いて、仕度をして予備校に。今日のいつもと変わらない予定を確認しながら、頭を機動させる。  それが毎日の目覚めの光景で、それは今日も同じなはずだった。    もにゅ。    布団の中で動いた太一郎の手に、何か柔らかいものが触れる。   「……っん」    しかもそれは甘い声を漏らし、太一郎にくっつくようにもぞりと動く。それによってその柔らかなものが太一郎に押し付けられることになったのだが……その本体は起きる気配はない。  
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