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「あやつ、最近野球を見ない内に、あんな弱小チームでとんでもない成績を残しておったのか!?」
覇王は驚いた。
何せここ何年も野球を見てなかったのだから。
あの時に野球を捨てた。
そう決意したからだ。
なのに、今、「嬉しい」と「悔しい」の正反対の感情を同時に感じている。「えぇい!くそっ!
もうあやつのことなど…あやつのことなどわしには関係ないのだーーーー!」
覇王はそう叫ぶと机を思いきり叩いた。
そうして、その言葉を脳内で何度も再生させながら寝室へ向かい、落ち着いたところで寝た。
…………………………………………
次の日の朝、覇王はいつもより早く起きた。
と言うか、起きてしまった。
やることはないし、暇だ。
そう考えていると、昨日のニュースがしっかりよみがえってきた。
「ふぅ、朝早く起きたと言うのに憂鬱な気分じゃのう。」
そう呟いた。
そして、たまにはランニングをしようと、軽い恰好に着替えてから近場を二、三km走った。
前にも言ったが、元高校球児なため、この程度なら朝飯前である。
しかも本当に朝飯前に走り終えた。
「やはり、少し体力落ちたか…
まぁよいか。
さて飯でも食うかのう。」
そして、時間に余裕があったため、いつもよりちょっぴり豪華な朝食を終え、
仕事に向かう。
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