俺の日常Ⅰ

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透き通った綺麗な声。うんざりとしながら発信源であろう奥のデカイ机の向こう側へと視線を送る。 ──そいつはいた。 「二分三十九秒も遅刻よ。私の命令を守れないなんて良い度胸ね」 こちらへ清々しいまでに綺麗な悪魔の微笑みを向ける美女──否、悪魔の名は十六夜月華(イザヨイゲッカ)。まるでアニメのキャラやペンネームのような名だが、本名である。 照明の光で煌めく艶やかな黒髪。スッと通った鼻筋に潤っとした柔らかそうな唇。瞳は若干青っぽい黒。スタイルもモデル顔負けの出るとこ出て、締まるとこ締まった女性の理想の体系。 女子高生とは思えない美しさを持った悪魔だ。
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