エピローグのプロローグ

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人間は死ぬ時に記憶が走馬灯のごとく駆け巡るというけど、どうやら本当らしい。 どうしても彼女が欲しくて、クラス一可愛い女子に告白して撃沈した思い出。 一度でいいから女の子とデートしたかった。 それに親友と喧嘩をしたばかりで、まだ仲直りもしてない。 そして結局、親父との約束を果たせなかった。 フラッシュバックされるのは後悔の思い出ばかりで、今日死ぬとわかっていたら人生をもっと楽しめたかも、なんてまた後悔をしている。 ドンッと2度目の衝撃。 今度はアスファルトの地面だった。 強烈な頭の痛みがほんの一瞬走り 遠退く意識を引き止める事もできず 僕を襲ったこの孤独で、空虚な闇へ墜ちるような感覚は…… まるで死へのいざないのようだった。
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