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笑顔を浮かべてこっちを見てはいるが、明らかに顔が笑っていない・・・。
「ども。
おはようさん、オフリア。」
気にせずに努めて平静にあいさつをする光真。
「ふふふ、こんな美人を待たせるなんていい度胸ね。
それと、先生と呼ぶように。」
「あいあい、わかったよ・・・。
だが、オフリア先生よ、俺は集合の時間とか何一つ聞いてないんだが、その辺どうなんだ?」
それを聞くと、オフリアの表情が軽い驚きに変わる。
「そう・・だったかしら・・・?」
「ったく、そうだよ・・・。」
オフリアを半眼で睨みながら光真はため息をつく。
「あらあら、ごめんなさいね。
まあ、細かいことは気にしないで、とりあえず向かいましょうね。」
本日二度目のため息を零しながら、光真はオフリアの後に付いて入学式の会場へと向かった。
会場の中を見回すと、上級生を合わせても、せいぜい100人くらいの生徒しかいないことに多少の驚きを覚えた。
光真としては、かなりの人数の魔法使いがいると想像していたため、少し拍子抜けだ。
式では、学園長のダンキンの少し短めの話を聞いた後、副学園長のハリエルが学園生活における細かな注意をするといった、単純なものだった。
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