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「ええ。
喚びました。
召喚したのです、この世界に」
はっきりとそう言い切ると、オフリアはぱちりとウインクする。
あまりの意味不明さに、俺は目の前が真っ暗に…なるわけねーだろ。
「いやいや、召喚って。
魔法の世界じゃあるまいしっ」
ある種の嫌な予感を覚えつつも、光真は渇いた笑いを浮かべ、オフリアへと視線を向ける。
「あら、話が早いわ。
そう、ここ魔法の世界なの♪」
なぜこんな重大なことをさらっと、しかも語尾に♪なんてつけて言えるのだろうか。
なんて質問は置いておく。
「あー、つまりあれですか?
理由は知らないけど、俺はあんたらに召喚されちゃったわけですか…?」
光真は、こめかみを押さえながら、現状を整理することにした。
「はい、されちゃいました♪」
なぜご機嫌なのかわからないが、相変わらずオフリアの語尾には♪が見える。
「えー、それで。
なんで召喚されちゃったんですかねー?」
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