Cell Train

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「にゃ~、にゃ~」 「ありゃりゃ」 「よくあんな高い所に上りましたね」 目の前にある背丈の高い木、どのくらい高いのか……うん、周りに似た様な高さの物が無いですね。 その充分にある高さのてっぺんの方に居る猫。 登って降りれ無くなったんだね……。 「どうする、大ちゃん?」 「う~ん、流石に俺も登れませんね」 2人共頭を悩ませてる様子です。 私なら……。 「あ、あの……」 「はい?」 「どうしたの?お姉ちゃん?」 「私……登れると思いますよ」 「へ?」 「本当ですか?」 「はい……高い所に登るのは得意なんで…」 「でも、危ないですよ~」 「やらして下さい……」 「お姉ちゃん……」 「これも………僕の仕事ですよね?」 「あ、う~」 「所長さん…」 「大ちゃん……」 「やらしてあげましょう…本人がそう言ってるんですし」 「ゔ~判ったよ~」 「じゃあ…頼みますね、ひかるさん」 「判りました……」 袖を捲くり靴を脱ぐ。 木自体はゴツゴツしてるし枝も沢山在って意外に足を掛ける場所が沢山あるな……。 「よいしょっと……」 「にゃ~」 「今行くから待っててね……」 すいすいと木を登って行く。 それにしても、本当に高い木だなぁ………。 そんな物も在るこの列車って本当に何なんだろう………。
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