初恋

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「平野、歴史得意?」 確か、初めての会話はこんな感じだった。 侑介は、何に於いても学年でトップクラスの成績を収めている。 勿論、歴史も然り。 かく言う私の成績は、必死に勉強しているにも関わらず、中の上が良いところ。 その上、暗記ものが苦手だから、歴史はからっきしだった。 「うぅん、歴史は苦手…」 そう答えると、侑介は少し笑って、 「じゃあ、俺が教えるよ」 と言った。 その時の笑顔が眩しくて、私は真っ直ぐ侑介を見られなかった。
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