4月

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私が顧問やるからには、布教活動するわよ~。と心意気も新たにしたところで。 2分の砂が全て落ちきる頃合だ。 ティコジーを取り外し、 ティポットを徐々に高く上げながら、注ぎ口から注がれる紅茶をカップで受け止める。 淡い赤色に染められた中から立ち上る芳香。 「桜の・・・というより桜餅みたいな香りですね」 「んもうメガネっ娘ってば食いしん坊。――うん。でも解る。道明寺食べたくなる」 口の中に広がる、優しい気持ちになれる香りと味。 ふぅ、と一息ついたところで。 「――じゃ、落ち着いたところで。メガネっ娘の秘密も暴露しちゃおうか」 杜の幼い顔に、にこにこと笑顔が満開になる。 「だって私ばっかりカタルシスっていうのも、ね」 まだ其処まで話す勇気もない遥は、交換条件を出した 「――先生が『新山君』の話をしてくれたら、お話します」 えぇ~、じゃあいいやぁ、と口先を尖らせながら、杜は不服そうに呟いた。
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