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「レオンッ!」
後ろから肩を叩かれる。
相変わらず凄い威力だ。
俺の名前は
レオン=スライハイム
フリーズの国家直轄貴族の息子。
みんなからは王子とかレオン様とか呼ばれるけど、今、強烈なパワーで肩を叩いた奴は、数少ない呼び捨てで呼んでくれる友達の一人だ。
名前は、
カイ=カンパーニュ
こいつもまた、国家直轄貴族で、グランドにさかえている。
美形で、誰もが憧れる魔法センスを持った、俺の親友だ。
「いってぇな…カイ、いい加減その強烈なパワーで肩叩くの止めてくれねぇか…」
「やだね!」
こっちを振り返りながらニコリと笑うカイを、苦笑いをしながら見つめる。
「ま…まてよ…」
見ている場合じゃない。
「遅刻だぁぁぁぁ!!!」
叫びながら走るカイ。
俺の一言で完全に気がついたみたいだ。
さて。
これから始まるのは、俺達の物語。
悲しみの物語と、喜びの物語の入り交じる、永遠の歌。
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