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「許して…くれませんか?」
カイが涙目になりながら、必死にリリアに訴える。
「だ・め・よ・!あなたたちは、今日の模擬戦では、下級魔法だけで戦って貰うわ。」
ギルドランクが、とっくにSランクの2人にとっては、いくら魔力を注げば強くなると言えども、かなりのハンデになる。
「分かりました。もし魔力を使い果たしたら、しっかり医務室に運んで下さいね?」
レオンがリリアに半ば聞き返すように言う。
「はいはい。わかったから、早く席に着きなさい。授業を始めます。」
リリアは、レオンがカイのせいで遅刻を繰り返しているのを知っているためか、カイに対して少し怒っても、レオンに対しては全く怒らず、レオンの発言は流される。
「アンタたち、また遅刻?いい加減ギルドSランクの名が廃れてくるわよ?」
レオンに少しキツい話し方をしているのは、
イアラ=ナスタック。
この人もまた、国家直轄貴族で、ソーフレスに栄えている。
「イアラには関係ないだろ…第一イアラはまだAランクだろ?そんなキツい事言うなよ…」
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