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「と、盗撮……!?」
僕はなんだか、自分の胸がだんだん熱くなっていくような感覚を感じました。
「今朝、生徒会長が陸上部の朝練を終えて着替えている場面を撮影した画像が、校内サイトにアップされていたんだよ」
「ちょ、ちょっと待ってください!僕はそんなことしてませんよ!」
「君が一番怪しい容疑者なんだよ!」
三好さんはそのすらりと長い腕で、僕に携帯電話の画面を見せつけてきました。
「これがその画像だ!」
そこに写っていたのは、下着姿の女の人でした。
ちょうど向こうを向いている瞬間だったため、顔は写っていませんでしたが──その金色の髪も、着ている服も、玲奈先輩のものです。
そしてその画像は、憎たらしいほどに鮮明で、明らかに至近距離から撮影されたものでした。
「分かったかい?この画像は鮮明すぎるんだ。俺は映像研究部に入っているからわかる。ここまで鮮明な画像を、気付かれないほどの遠さからズームして撮影するのには、相当高価な設備が必要になる。けれど、この鮮明な画像を簡単に撮ることが出来る人物が一人だけいる。『シークレットマナーモード』の能力を持つ君だ」
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