マナーモードは3時間っ!

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「そ、そんな……。僕の能力は、確かにケータイを見えなく出来ますが……シャッター音は消えませんよ!」 「シャッター音は消えなくても関係無い。携帯電話にはムービー機能があり、そのムービー機能の中に『キャプチャ』という操作がある。動画中の一画面を画像として保存するものだ。つまり、生徒会長が来る前にあらかじめムービーを起動させておき、生徒会長がいなくなればムービーを解除する。その動画の中から一場面をキャプチャすれば、あの画像が手に入る。玲奈さんと同じ部活の君なら、造作も無いことだ」 「そんなこと、思い付きませんよ……」 僕はいつの間にか、両手をギュッと握り締めていました。 「お前なんだろ!正直に言いな!」 僕を囲むように立っていた上級生の一人、坊主頭の男子生徒が、僕の腕を握り締めました。 痛い。 「ったく、女みてぇな顔しやがって……とんだスケベ野郎だな!」 「だ、だから僕じゃ……」 ヤバい。 誰か助けて──。 僕は祈りました。 その時です。 「待ってください!」 生徒会室のドアが勢いよく開きました。 そこにいたのは──頭のてっぺんの毛がぴんと跳ねた可愛い女の子。 香坂夕月です。    「アキラはやってないって言ってるじゃないですか!とにかく離してあげてください!」 夕月がこんなに怒っているのを初めて見ました。 なんだか嬉しい。 「しかし、容疑者は容疑者だ!」 「だったら」 夕月は坊主頭の男子生徒に歩み寄り、その鼻先をびしっと指差しました。 「私とアキラが真犯人を見つけ出します!」
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