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「そっかあ」
そう呟き何本目かのタバコの火を消して、マスターは、こう続けた。
「それくらい愛せた人なんだよね?あきちゃんが遥ちゃんと付き合うようになってから、だんだん丸くなっていったのが分かったよ」
マスターとは、遥と出会う前からの付き合いだ。
「今のあきちゃんの優しさを作ったのは、遥ちゃんだね。今は別れてしまったけど、あきちゃんは本当にいい出会いをした。」
不覚にも涙が零れた。マスターにはバレたくないと思い俯いたが、マスターがふふ、と小さく笑ったのを聞いて、やっぱり分かっているんだと思った。
やはり、マスターには敵わない。
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