終焉

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「キスされてさ…この人なら私の寂しさ埋めてくれるって思えて、最後までしちゃったの…」  嘘だろ…?  しかし遥の表情は、それが事実であるとでも言うような暗い表情で、俺はそれを信じなければいけないみたいだ。  小さな嗚咽が部屋に響く。 震える手で涙を拭いながら、決定的な一言を俺に投げた。 「こんなことして宏明の側にいられない。それに宏明のこと好きなのかもうわからない。だから別れてください。」  何も言葉が出ず、動けなかった。まるで俺の中の時間が止まってしまったかのように。 「じゃあ…荷物は宏明が学校に行っている時にひきあげるから。本当にごめんなさい。」 そう言って遥は立ち上がって踵を返し、玄関に向かう。
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