156人が本棚に入れています
本棚に追加
ス「え…??確かに俺の名前はスイですが…ブラッド様名前を…??」
スイはそう言いブラッドをチラリと見る。
ブ「いや…教えていない…。」
ブラッドはそう言いながら首をふる。
ス「では…なぜ…」
ヒ「なんか、急に頭の中から声がして…」
ス「声…??」
ヒ「うん。」
姫がそう答えるとスイは少し考えるような仕草をする。
ス「それは…もしかしたら以前、姫様だった人の記憶かもしれません。ここに来たことによって記憶が引き出されたのでしょう。」
スイの言葉に驚く姫。
ヒ「記憶が引き出された…??それって、よくある事なの…??」
ス「いいえ。滅多にありません。」
ブ「あぁ。俺も長い間生きているが、そんな話は一度も聞いた事がない。」
ヒ「そっかぁ…」
姫は納得したように頷く。
ブ「そうだ姫、悪いが少し用ができた。俺が出掛けている間スイに城を案内してもらえ。」
そう言うブラッドの顔は少し雲っていた。
ヒ「え…??あ…うん。わかった。」
ス「ブラッド様どちらへ??」
ブ「ちょっとな…。じゃあ、行ってくる。」
ブラッドはそう言って姫のおでこにキスをした。
ヒ「…ッ!?」
ブラッドは姫を見ると、満足げに笑みを浮かべ飛び立った。
ス「ふふっ…では姫様、城を案内します。」
ヒ「う…うん。」
そう返事をする姫の頬はほんのり赤い。
最初のコメントを投稿しよう!