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ス「では、お部屋から案内しましょう。」
ヒ「うん。」
スイは姫の返事を聞くと、入り口から見える階段をゆっくりと上り始めた。
階段にはフワフワの赤い絨毯が敷かれており、とても歩くのが心地いい。
ヒ「ねぇ??スイ。」
姫は少し遠慮がちに聞く。
ス「何ですか??」
スイは微笑みながらこちらをチラリと見る。
ヒ「あの…さっきから気になってたんだけど…スイの種族って何…??」
姫はさっきからずっと気になっていた事を口にした。
ス「あぁ…。俺の種族は龍人族と言って、とても数が少ない種族なんです。」
ヒ「龍人族…ってΣ龍…ッ!?」
ス「えぇ。」
だから…
顔や腕に少し鱗があるんだ…
でも…
左目の包帯は??
そう聞きたかったけど…
聞けなかった…
というより…
聞いちゃ…いけない気がした…
ス「俺は昔、ここにいた人に拾われたんです。」
ヒ「え…??」
誰に拾われたの…??
そう聞こうと思った時、スイの足がピタリと止まった。
ス「ここが姫様のお部屋です。」
スイはそう言うとドアをガチャリと開けた。
ヒ「うわぁ…」
思わず口から言葉が溢れる。
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