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太陽系と外宇宙を隔てるガスと岩石が犇めく境界線、その外宇宙との隔たりを越えようとする一隻の宇宙船があった。
外宇宙に初めて漕ぎ出す、記念すべき航海をする先遣調査隊の主艦カーペンターは襲撃されていた。
閃光と爆煙を撒き散らしながら・・・
全長1000mある船体は、鮮やかなライトグリーンで塗装されていたが、今は見るも無惨な状態を晒している。
襲撃側である、未確認機動兵器群は一切の加減無く、慈悲も無く、カーペンターに攻撃を加え続けて行く。
本格的な兵器群を持たない人類の艦である、カーペンターはろくな抵抗が出来ない。
警報が鳴り響くカーペンターのブリッジは、混乱の坩堝と化していた。
「・・・いったいアレは、何なんだ・・・」
カーペンター艦長にして調査隊隊長である壮年の彼も、この状況に戸惑いを浮かべずにはいられない。
次々に振動と警報が重なっていく。
そしてブリッジのメインモニターに、未確認機動兵器が映しだされた。
カーペンターの搭乗員にとっては、今正にに鎌を振り降ろさんとする死神の姿が・・・
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