本当の私

3/4
前へ
/13ページ
次へ
私の心は貪欲で、伝えないくせに結果を求める そして一人で期待して勝手に堕ちる 伝える努力をしたことはあったけど、その時に得たものは絶望だった 多分それから、臆病に拍車が掛かったのだろう 夜になり真っ暗な部屋に一人で居ると、心の声が一気にうるさくなる 見返りを求めても何も得るものはない 先に待つのは絶望だけだ お前はその程度の人間なんだから、望むことすら烏滸(オコ)がましい 自分の駄目さは嫌になる程知っている癖に、そんな人間が望んだ所で誰も何もくれやしないさ そんな言葉たちが私を鎖で繋ぎ、いつしか本音さえ言うことが少なくなった
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加