1ーThe boy who was rolled upー

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「何だよ…あれ」 それは、初見では人のようにも見えた。 だがしかし、決して人ではない。 空間から這い出てきたそれは、大きさは4メートル程。  手足が異常に細長く、肌は茶色、顔にあたる部分にはよく判らない仮面のような物を付けていた。 「来た来た来たぁ!玲菜、武装は?!」 「いつも通り!と、六連装ランチャーポッド!愛流は弾幕を張って引き付けて!私は背後から攻撃する!」 「了解ッッ!食らえぇええッッ!」 黒い箱からランチャーポッドを取り出すと、「それ」に向かって乱射する。  次々と着弾し、土煙がもうもうと立ち込めた。 煙が晴れた後、「それ」はミサイルの直撃を受けたのにも関わらず立っていた。 ―アァア"ア"ア"ァアアッッ!  「それ」が咆哮し、愛流の機体に突進する。  「げ!やっば!」 機体がガードの構えを取る。 次の瞬間に「それ」が衝突し、機体が吹き飛んだ。  白い壁面に叩きつけられる。 「…痛ぅッッ!」 「それ」が追い討ちをかけるように機体に馬乗りになる。  「ちょ、これはヤバいって!玲菜!」 「分かってる!」 玲菜の機体が巨大なチェーンソーのような武器を抱えて「それ」に向かう。  「死になさい!」  大きく振りかぶって「それ」の首筋に刃を突き立てた。  「それ」は叫び、暴れ狂って玲菜の機体を振り払う。  その隙に愛流の機体は抜け出て自由となった。 愛流の機体が黒い箱の方へと走る。  追い掛ける「それ」を玲菜の機体が食い止めていた。 
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