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▲ ▽ ▲ ▽  そして、あっという間に一週間が過ぎ。 「ちょっと天見さん! あまり服を脱ぎ散らかさないでほしいですわ」 「うわ、出たよ小姑」 「まあまあ二人とも」  ここは寮内での私達の部屋。上みたいなやり取りが、あれから四六時中繰り返されている。その度に私は間に入るのだけど……ストレスで泣きそう。むしろ泣きました、枕濡らしました、おばあちゃんに何回も心の中で愚痴りました。 「ふん、無礼者一人に、地球から来たギリギリ入学したような方が一人。このようなメンバーで明日からのBA訓練。満足に熟せるのか不安ですわ」  白のキャミソール姿の上之宮さんは、両手を上げ、やれやれといった仕種でそう皮肉った。 「あ、それ差別発言だよこわ委員長! ひかるっちに謝りなよ!」  黒のタンクトップ姿の愛流ちゃんが牛乳パック片手に吠える。 「いいよ愛流ちゃん。入学ギリギリだったのは本当だし、実際、私が1番足を引っ張ると思うし」  オレンジのTシャツを着た私は、今にも飛びかかりそうな愛流ちゃんを押さえる。  私も、入学事前の研修や勉強等はかなりしたと思っていたのだが。この学園に通う生徒はエリートだらけで、それ専用の教育を受けてきた生徒も多い。この一週間。座学や、様々な訓練を通し、私は自分が周りと比べかなり劣っている事を痛感させられた。  まず意識から違うのだ。私も真面目にやっている。けど、何か根本の部分で違うのだ。比較的私と仲の良い愛流ちゃんとですら、その意識の違いが感じとれる。 「まあ、いいですわ。明日はなるべくわたくしの邪魔をしないよう、お願いしますわ」  そう言って上之宮さんはベットに潜り込んだ。 「ひかるっち。気にしちゃ駄目だよ! 駄目もとでやればいいんだよ!」  あれ? 愛流ちゃん。既に私が駄目な前提なんだ……否定は出来ないけど。 「うん。ありがとう」 「オッケー! じゃあボクも寝るね」  ベットにダイブする愛流ちゃん。ああ、またそういう事するから。上之宮さんから無言のプレッシャーが……。 「……私も寝よう」  ポフっとベットに横になる。枕に顔を埋めながら、ぼんやりと明日の事を考え、私は眠りに落ちた。
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