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 ▲ ▽ ▲ ▽ 「……あっ」  突然目が覚めた。  何か、夢を見ていた気がする。でもどんな夢かは思い出せない。 「あれ?」  ベッドの横にある鏡を見ると、私の顔には泣いた跡がついていた。  ――悲しい怖い夢、だったのかな?  いや、違う。自問自答する。胸の奥がポカポカと温かい。もしかしたら、何か良い夢だったのかもしれない。でも、速い鼓動を刻む心臓からは、恐怖の感情も混ざっている気がした。  部屋の中央に飾られた壁時計を見ると、いつも起きる時刻までは、まだかなり早い。  寝れば感情は薄れると言うのは本当らしい。昨日より、幾分気持ちに整理ができていた。部屋を見渡せば、まだ愛流ちゃんも上之宮さんも寝ている。  よし、もう一眠りしよう。そうしてまたベッドに横になる。今日は、シミュレーションでは無く 実際の、本物のBAを動かす訓練だ。  眠って、感情が薄まった中。私は強く “此処にいたい” と思う。いや、眠る前よりもその気持ちは確実に強くなっている。何故かは未だに解らないし、答えは出ていない。それでも、私は逃げずに此処にいる。絶対に辞めたりなんかしないよ。  おばあちゃん。私、やるよ。“約束、守らないと”  ん? 約、束。  誰とのだろう?  私、まだ少し混乱してるのかな。ウトウトと、また眠る。  起きたら、今日も頑張ろう。
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