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 ▲ ▽ ▲ ▽  ハンガーに集められた生徒達を見下ろすように並ぶ【BA】  今までシミュレーションや研修何かで散々乗ってきたつもりでいたけど、間近でみると迫力が全然違う。少し寒気がした。今私の目の前にあるのは兵器なんだ。 「今日は、実際のBAに乗り込んでの訓練だ。各班事に指定されたポイントを通過し、ターゲットを破壊してもらう」  例の如く訓練の説明をするのはアスク教官だ。教官も私達も今日は私服でも制服でも無く、BA搭乗者専用のパイロットスーツを着用している。ピッタリとした作りで、締め付けが少し強い。頭部にはスピーカーが内蔵されたメットを被る。 「搭乗、起動が完了次第、一班ずつ発進してもらう。では重力装置、解除」  教官のその言葉を合図に、BAのコクピット部分が一斉に開き、身体を浮遊感が包む。完全な無重力ではないけど、今この場所の重力は月よりも少ない。  生徒達は次々と地面を蹴り、コクピットへと向かう。各班事にメットのスピーカーを通じて会話が交わされているはずだが、私達の班に会話は無い。左、私のやや前を飛んでいる愛流ちゃん。右、後ろに振り向けば上之宮さん。  コクピットに乗り込み、シートに座る。  起動シークエンス。  あれ?  一瞬、ほんの一瞬だが、私の心に何か不安な感情が射した。  なんだろう?  嫌な、予感がした。  でもやっぱり理由は解らない。  ――緊張かな?  そう思い。私は二、三度首を振り、不安を掻き消した。  起動準備完了。エーテル機関起動確認。  ――よし  目の前でハッチが開かれ、星々の海が広がる。それはこんな時でなければ溜息が出るほど綺麗で、幻想的だと想った。他の班が続々と発進しては、光の帯を宇宙に煌めかせる。 「第7班、発進しろ」  教官からの通信。 「第7班、上之宮玲菜発進しますわ」 「7班、天見愛流出まっす」    レバーを握る手に力が入る。今日は、失敗しない。 「第7班、曽根川ひかる。行きます」  心の中では、未だ正体の解らない不安が、拭えずにいた。
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