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ある高二の夏。
太陽が力一杯に輝く昼時。
俺、黒藤 黒弥(こくとう くろや)は婆ちゃんの家に向かっていた。
今は夏休みで学校は休み。
しかも、お盆だ。
そういう訳で、墓参りに行くんだ。
本当は、こんな面倒なことはしたくないのだが、両親が出張やら何やらで来れないので仕方がなく……。
そんなこんなで家から駅へ行き、電車を乗り継ぎ、目的の駅に降り立つ。
この駅から五分くらい歩いたところに婆ちゃんの家がある。
面倒だがなんやかんやで婆ちゃんの家に着いた。
『ピンポーン』
呼び鈴を鳴らしてみるが応答はない。
『ピンポーン』
二回目も応答はない。
こうなると自棄になるのが俺の性分。
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン…………
「うるしゃーい」
「あべしっ!」
突然、玄関のドアが勢いよく開き、俺にクリティカルヒットした。
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