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やることもなく、暇になった俺は女の子の顔を盗み見た。
……平和そうな顔をしている。
これって、男にしたらナイスっ!なシチュエーションじゃないか?
いやいや。
俺は寝込みを襲うなんて無粋なマネはしませんよ?
んっ?
誰だ?俺をヘタレって言った奴は?
出てこいやっ!
「……ん。ううん……」
俺の中で内乱が起こっているとき、女の子が目を覚まし、辺りを見回した。
「……あれ?私、どうしちゃったんだろう?それにここは……?」
「あっ。目、覚めた?」
俺は、起きた女の子に声を掛けた。
「あなたは誰ですか?
……もしかして誘拐ですか?私、お金持ってません!許してください……」
「アホ!俺は公園であんたが倒れたから連れてきただけ」
かなり失礼な子だな……。
「すいません……。許してください……」
聞いてないし……。
そんな子にはでこピンだ。
中指と親指に力を込める。
「人の話を聞けっ!」
「あうっ!うう~」
女の子は涙目になりながら、額をおさえる。
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