始まりの跡

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「あいつらのとこに行くなら死ぬしかない。生きたいならやめておけ」 「あんたが殺したんやんか!皆、あんたが……っ!」 掴み掛かった瞬間、床に投げ付けられ息が詰まる。 「俺は命をかけた。失敗したら俺が死んでいた。対等に殺り合って文句を言われる筋合いはない」 それを聞いてはっとする。 違う。対等じゃない。 彼は一人だった。仲間で戦った皆とは違う。 皆はそれでも負けたのだ。 「なら、うちはどうすればいいん?皆んとこ以外、うちは行く場所あらへん……」 「だから連れてきたんだろうが」 また、頭を撫でられる。 厳しいのか優しいのかわからない。 「俺を恨みたければ恨め。仇でもかまわない」 顎を持ち上げられ、正面から真っすぐ見られる。
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