7人が本棚に入れています
本棚に追加
「あいつらのとこに行くなら死ぬしかない。生きたいならやめておけ」
「あんたが殺したんやんか!皆、あんたが……っ!」
掴み掛かった瞬間、床に投げ付けられ息が詰まる。
「俺は命をかけた。失敗したら俺が死んでいた。対等に殺り合って文句を言われる筋合いはない」
それを聞いてはっとする。
違う。対等じゃない。
彼は一人だった。仲間で戦った皆とは違う。
皆はそれでも負けたのだ。
「なら、うちはどうすればいいん?皆んとこ以外、うちは行く場所あらへん……」
「だから連れてきたんだろうが」
また、頭を撫でられる。
厳しいのか優しいのかわからない。
「俺を恨みたければ恨め。仇でもかまわない」
顎を持ち上げられ、正面から真っすぐ見られる。
最初のコメントを投稿しよう!