決められたレール

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決められたレール

 ひかるに、「ラストガーデン」へ連れて来られても、正直実感なんてわかなかった。ぼくは新しいおもちゃを目の前にして、浮かれている子供のようだった。  でも、ぼくがここにいるということは、もう夢心地でいることは許されなかった。  そんな軽い気持ちは、ぐしゃぐしゃに踏みにじられた。原形を留めないほどに。  ぼくの目の前には、誰も信じられないほどの重い事実が仁王立ちしていたのだった。
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