白い部屋

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眠る君の横に座り そっと顔をのぞき込む 薄化粧のせいか もともとが童顔なのか 君の顔はいつもより幼い 『手が冷たいから嫌っ』と 繋いだ僕の手を振り払って 冬空の下で君は おどけながら笑っていた 君の手を握ると そんな想い出がよみがえる 『いつまでも一緒』 その約束は どこへいってしまったのか 君は『さよなら』の一言もなしに いってしまった… さよならのキスをして 君の顔に そっと白い布をかける
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