95人が本棚に入れています
本棚に追加
"……ワ………トワ………"
柔らかな日差しがうっすらと差し込む寝室
朝のけだるい雰囲気を少しずつ醒ましていく愛しい甘い声
……ん~…
何…
もう少し寝かせて………
"…トワ……?起きろよ
ほら…トワが見たいっていうから…
恥ずかしいけど…これ……"
……ん……?
眠気と戦いながら目を開ければ、そこには夢にまで見た…………
…ねこ耳…………
を付けたコウ
え?どうし……
え…ホントに??
"お前が見たいっていうから付けたんじゃんか…
恥ずかしいからあんま見んなよ………"
ずっと憧れてたんだ
付けたら絶対可愛いんだろうなって前から思ってた
ねこ耳を付けたコウとあんなことやこんなこと……
何度想像して寝付けなかったことか…
頼んではみてたけどいつも頑なに断るから……
絶対にやってくれないと思ってたのに……
それが今、目の前で現実になっているなんて……
……まさか……夢………?
動けない俺に痺れを切らしたのか、少し不機嫌そうにコウが口を開く
"……ッほら!!早く外したいんだから……
これで……何て言ってほしいんだっけ……?"
本当はねこ耳をつけた状態で、可愛く
「トワ~もう我慢できないニャン!!」
とか……言ってほしかった言葉はたくさんあったんだけど…
顔を真っ赤にしながらモジモジしてる姿を見たら……
そんなのは全部吹っ飛んで
……もう我慢できない
……そんなのいいから
こっち来いよ………
恥じらいながらも素直に近づいて来るコウが愛しくて
思い切り抱きしめた
瞬間…………
「…ッなにねぼけてんだ
このわかハゲぇッ!!!!」
「…ッ…てぇええ~~!!」
なぜか鳩尾に激痛が走りました………
.
最初のコメントを投稿しよう!