紅茶をふたつ。

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「……コウ? どうした?」 「…ん~… なぁ、トワ? もし明日、世界が終わるとしたらトワは何したい?」 「……何、急に… 変な夢でも見た?」 でも朝起きた時にはいつも通りだったよな? 「違うけど… ほら今日ラジオの仕事あっただろ? そん時にそういう質問が来ててさ …トワは…どうしたいのかな~? …って」 「ん~… 考えたこともなかったなぁ…… 何だろ? コウは?何て答えたの?」 「俺? 俺も言われるまで考えたことなかったから… でもやっぱり大切な人達といつも通り楽しく過ごしたいなぁ…って思った」 「…コウらしいね いつも通りか… 確かに、何か変わったことしようとかより 普段通りにゆっくり過ごしたいなぁ… でもコウは友達多いから、二日間で足りるの?」 …まぁ、コウのことだからそんな風に答えるのは分かってたけど…… 俺はもし、明日世界が終わってしまうのなら残された時間は誰よりも愛してるコウといたい コウに悪気はないのはよく分かってるんだけど… 返ってきた答えに少しだけ苛立ちを覚えた俺は、些細な抵抗をしてみる 「…もし、一週間前から分かってたとしたら コウはその一週間どう過ごす?」 .
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