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なぎさは、いつものルートをいつものように、鼻唄を歌いながら歩いた。
途中、ペコが立ち止まり、用をたす。
あー…誰もいない…
今日は、公園の中まではいって見よう!
―ブワッ…
いきなり強い風が吹き、なぎさは思わず目をつむる。
「何よ。いきなり。」
少し怒り口調で言う。
すると…今まで誰も居なかった公園のベンチの隣に、人が立っていた。
歳は同じくらいだな…
少し長い髪が風で揺れ、顔が隠れていたが、なんとなくそんな気がした。
思い切って公園の中に入り近づいてみる。
どんな顔をしているのだろう…?
徐々に近付く…
その時だった…
―ポロッポー
鳩がなぎさの行く手を阻む。
「きやっ!嫌…あっち行って!」
とうとう声を上げてしまい、気付かれてしまった…
目が合った瞬間、なぎさはドキッとした。
あまりにもその人は輝いていた。
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