狩る者、狩られる者 -Hunter-

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「いらっしゃいませ。何にいたしますか?」  メニューを見る。うわ、何だこの数。ざっと30種は下らないぞ。クレープってこんなに種類があるものだったか?  とりあえずイチゴだイチゴ。…お、あった。ってなんじゃこりゃ。ブラッドストロベリー?  …なんつーネーミングだ。血のイチゴってオイ。 「えっと…ブラッドストロベリーと、ストロングチョコバナナってので」 「はい、ストロベリーとチョコバナナですね」  おまっ、店員。正式名で言えよ。こちとらこっ恥ずかしい思いして言ってんのにそりゃねぇぞ。  そんな俺の思いが届く訳もなく、クレープ二つはすぐ出来上がり、それらを受け取った俺は綾川の元へ急いだ。  しっかし最近のクレープってのはお高いのな。まさか野口英世を二人も動員する羽目になるとは思いもしなかった。  恐るべし、現代の不景気。
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