麗華-レイカ

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「…え…?」 「命に関わると私は言いました。忠告を聞かなかったのは貴方です。誰かが来れば命は助かると思いますよ。」 な…なんで…? なんで私の胸にナイフが? こんなの一体どこから…? 「短い間ですがお役に立てて嬉しく思います。またのご利用を。」 助けなさいよ。 人が死にかけてるのよ。 あ、役目…そう役目よ。 私を助けるのが貴方の役目。 私は床をばんばん叩いた。 すると彼女はこっちを振り向く。 そして私の所までやって来た。 「…役目なら何なりと。」 「あ…、あ…!」 「私は不要ですか?それでは失礼致します。」 なんで? なんで声が出ないの? やだ。行かないでよ。 …あ、眠い。 寝たら痛みがなくなるかしら? そうね。寝ている内に誰かがきっと助けてくれるわ。 ふふ。待ってなさい。 次目が覚めた時には貴方の皮を剥いであげるからね。 それまで呑気に暮らすといいわ。 じゃあ…お休みなさい。
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