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目が覚めた。
(懐かしいな……)
そう思いながら体を起こす。「ん~っ!」って感じに声を出して体を伸ばす。
「やっと起きたか。ハァ……。お前、緊張とかないのな。羨ましい…………」
声をかけてきたのは武藤陸人(むとうりくと)。俺達のリーダー様だ。
頼れる兄貴って感じの人で、金色の髪を逆立たせている。ちなみに金色なのはハーフだからで、染めてる訳じゃないぞ。
「ホントだよ。僕なんかさっきから足が笑い続けてるんだよ?」
年齢より幼く聞こえる声が後ろから聞こえる。振り返れば、13、4歳ほどの子供。名前は小柳凜大(こやなぎりんた)これでも今年で16歳。まごうことなき16歳。
なのに身長は伸びない。顔は童顔で、おまけに精神的にも無邪気な少年期ほど。色素の薄い黒い髪は、茶色にも見える。
「俺は『彼女』が見てないなら、誰がどれほどいようとどうでもいいからな」
俺がそう言えば、
「モテる奴は良いよな、モテる奴は!」
と、必ず突っかかってくるこいつは、金城裕弥(かねしろゆうや)。赤い髪は肩より少し長い程度で、首の後ろで縛っている。あ、こいつは髪染めてる。
「落ち着け、今更だろうが」
こう落ち着いているのは、谷島嶺司(やしまれいじ)だ。口数は少ないが、裕弥をよく止めてくれる。幼なじみらしい。
んで容姿だが、蒼い髪を腰辺りまで伸ばしてる。髪が蒼いのは、「俺が赤だからお前は青だろ」と、裕弥が無理矢理染めたらしい。似合ってるけどね。
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