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んで、俺は葉山充輝(はやまよしき)。黒い髪を目に掛からない程度で切っている。
「俺ら新人で、しかもこれからデビューだぞ?期待してんのはマネージャーと、アイドル部門の責任者と、俺らに関わったやつくらいだ。気にすんな」
俺は適当にそう言っておく。実際のところ、マネージャーが期待してるかは不明。
「でもマネージャーは期待するような奴じゃないだろ」
あ、裕弥と被った。ちょっとショック…。
「そうだね~。そう言われると緊張も和らぐよ」
「ま、失敗しちゃ駄目なのは変わらないけどな」
「本当のことだけど今言うなよ!緊張解けた瞬間に!?」
我らがリーダーはツッコミも出来る高性能だ。
「緊張してっか~。失敗はすんなよ~。俺が怒られるんだからな~」
ガチャッと扉を開けて入ってきたのは、俺達のマネージャーである黒沢桐磨(くろさわとうま)だ。
寝癖でボサボサな頭がトレードマークだ。火はつけていないが、煙草をくわえている。
「相変わらずですね。これから自分の担当するアイドルの初舞台だというのに」
そう。俺は、いや俺達は!もうすぐアイドルとして初舞台に上がるのだ!!
あ、俺は『彼女』一筋だから。モテたいがためにデビューする訳じゃないからな?
勘違いしてほしくないので、それだけは言っておく。
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