過酷

1/8
前へ
/1156ページ
次へ

過酷

敦がもう少しでゴールしそうな所だった その走りを大輔と洋は、じっくりと眺めている 敦は、もう殆ど頭に酸素が回っていなかった 残り200m 残り100m 長かった敦のランニングも、終わりを告げようとしていた 異様に辺りが静かな気がしたが、今の敦が気に止める訳も無く、ひたすら走っていた そして…ゴール 敦は体中が重く、ゴールした直後に倒れこんでしまった 急いで、先生と先輩方が向かう 軽い熱中症みたいな感じだった 武藤先輩が冷たいタオルを、持ってきてくれた そのタオルを顔に当てた時、やっとランニングの終わりを実感した 武藤先輩がストップウォッチを見ながら、何かを書いていた 多分、タイムだろうと敦は感づいた 敦は、武藤先輩に近づき、タイムを見る …51分6秒 早いか、遅いかなんて解らない
/1156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3606人が本棚に入れています
本棚に追加