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過酷
敦がもう少しでゴールしそうな所だった
その走りを大輔と洋は、じっくりと眺めている
敦は、もう殆ど頭に酸素が回っていなかった
残り200m
残り100m
長かった敦のランニングも、終わりを告げようとしていた
異様に辺りが静かな気がしたが、今の敦が気に止める訳も無く、ひたすら走っていた
そして…ゴール
敦は体中が重く、ゴールした直後に倒れこんでしまった
急いで、先生と先輩方が向かう
軽い熱中症みたいな感じだった
武藤先輩が冷たいタオルを、持ってきてくれた
そのタオルを顔に当てた時、やっとランニングの終わりを実感した
武藤先輩がストップウォッチを見ながら、何かを書いていた
多分、タイムだろうと敦は感づいた
敦は、武藤先輩に近づき、タイムを見る
…51分6秒
早いか、遅いかなんて解らない
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