124人が本棚に入れています
本棚に追加
活気があるその街に、人気が目立つ少し古びた屋敷がある。
その屋敷の廊下には数人のメイドと執事、苛立ちが隠せないのかうろうろしている男性、小さな子供達3人がいた。
「エルマ!まだか!」
エルマ「ファウリヤ様、少し落ち着いて下さい…アレル様達が心配してますぞ?」
エルマと呼ばれた白髭が目立つ黒服の執事は、体格が良い屋敷の主人であろうファウリヤに落ち着くよう宥めた。
アレル達とは子供達の事だろう、ファウリヤは子供達の心配そうな顔を見て少し心を落ち着かせた。
ファウリヤ「すまん、新しい子供が出来ると思うとな…」
エルマ「ファウリヤ様が落ち着けないのも無理ないですよ、奥様はもう三人の子供を産んでいるのです
そこにさらに双子となると、奥様を気遣うのも仕方のうございます」
どうやら先程までファウリヤが苛立っていた理由は双子が無事生まれるかという事と、妻の体力が持つかという心配があったらしい。
オギャー!オギャー!
ファウリヤ「!」
バタン!
「旦那様!生まれましたよ、男の子に女の子!奥様は疲れ切っていますが命に別状はありません!!」
それを聞いてファウリヤは喜んで愛する妻の許へ向かった。
ベッドに寝ているのは、汗が滲み出ている美しい金髪の女性だった。
最初のコメントを投稿しよう!