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「ここ、『聖法学園』はな?国内で唯一の!!由緒正しい!!魔法学校なわけよ。つまり、ここに入れるのは俺みたいな選ばれた超エッルィィィ~トだけ!!まぁ一般受験で養成クラスに入る奴もいるけどなー。だからここの試験で必要なのは、魔力を上手く扱えるか、ただその一点のみ!英語なんて、授業は一応あるけど、週1だぜ?」
やたら自慢げな臣の態度が腹立たしいが、今の私に食ってかかるほどの気持ちの余裕はない。
「そ、そんな…!!じゃああたしが今までしてきた勉強は…!!」
「まぁ無駄だった、ってことだな」
アッサリと言ってのける臣に、ガックリとうなだれる私…。しばらくはそんな私を面白そうに見ていた臣だったが、私のただならぬ様子に、慌てて声を掛けてくる。
「い、いや、無駄ってことはないよな!魔法だけじゃなく、勉強も出来る魔導士~、なんてかっこいいじゃねぇか!!だからそんなに落ち込むなよ…な?」
「落ち込む…?違うわ臣…私は………」
ガバッと立ち上がり、私は威圧的に聳えるバカデカい校舎に向かい、叫ぶ。
「燃えてるのよ―――!!!!!」
拳をきつく握りしめ、目から炎が出んばかりにメラメラと闘志を燃やす私に、臣は唖然としている。だが彼も元来熱血根性野郎な部分があるらしい。「そうとくりゃ俺も応援するぜ!」などと言って、同じく拳を握り、天高く突き上げたりなどしている。
正しくはヤケクソなのだが、それは秘密。
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