14人が本棚に入れています
本棚に追加
「ありがとう!!」
「…ふん!合格したからといっていい気にならないで欲しいですわね!貴女以外の一般受験者は単なるオタクばっかりですから、全員不合格ですわ。けれど貴女1人だけが養成クラス、というわけにはいきませんから、来年度からは入学早々、私達と同じクラスで、同じカリキュラムを受講することになりますわよ!せいぜい予習はしっかりしていらっしゃいな!」
「うん!!」
強がる玲菜がなんだか可笑しくて、私と臣は顔を見合わせて笑いあう。それに気付いた玲菜は「何が可笑しいんですの?!」と、顔を真っ赤にして怒りだしたが、しばらくすると、ケラケラといつまでも笑う私達に呆れたのか、心なしかはにかんだような表情をしていた。
全面ガラス張りの演習場の外には、たくさんの桜が植わっている。今はまだ蕾もない寂しい木だが、この木にたくさんの花が咲き乱れる時を思うと、私の心は温かくなるのだった。
最初のコメントを投稿しよう!