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「あー、あれね。野球部名物だよ。利央は一年だから知らないか~。慎吾と準太はね、去年の先輩の一人がだぁーいすきなの。だからああなるわけよ」
山ノ井は懐かしむように利央に話す。
「…その先輩が「龍夜さん」…て事ですか?」
「おやぁ~利央にしては鋭いね~、正解だよー。ま、俺は竜文さんの方が好きだったけどー」
「え?」
さりげなく残していった山ノ井の言葉に、解決したはずの疑問は、あらたな疑問を連れてきてしまったようだ。
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