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冬と言えるようになってきたこの頃、放課後となれば、もう日は落ちてきて、校内は茜色に染められ、部活動の音は少しずつなくなっていく
「寒い…」
私は放送部であり、今日は放送の当番に当たっていたため、放課後まで残って、やっと帰れるところである
ホントしんどい
放送部に入ったのは、中学の時に部活動が充実してたから、高校の放送部なんて…充実はしない、部活動はほぼない、下手な人ばかり、ていうかオタクばかり
正直やめたい
ていうか、やめる
ただ、その
やめる時期を逃しちゃった感じで…今はなんとなく続けてる
あ、かなり語ったけど、今日はそのことについてじゃないの
ごめんね
実はさ
放送した後に、トイレに行って
前から三番目の個室の扉を開いたの
そしたら……
「あ…ごめんなさい、入ってますので……」
今から首吊りをします。
みたいな状況の人が、平然とした表情でそう言ってきたのです
「あ……はい、すみません……………って……学校のトイレであんた何してんのぉお!?」
「首吊り…かな?テへッ☆」
「見てわかるよ!つか、自殺を突き止められて何がテへッ☆なのさ!?」
「え…あ……そうですね………とりあえず、恥ずかしいので、扉閉めてもらいます?」
「いやいやいや!自殺に恥ずかしいって何!?恐いんだけど!!絶対閉めたら首を締める気だよねっ閉めるだけにっ!!!」
「……さむ…」
「…ごめん」
後で後悔、トイレなんて来なきゃよかった…いや、死なれなくてよかったけどさ……
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