トイレの貞子さん

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  アレからどうにかして、首吊り用のハンカチ等々を没収した後、説得をすることにした 「で……あんた、何で自殺さ…」 「トイレで首吊りなんて、新しいから…」 動機、ものすげぇ!! 「そんな軽く自殺しなさんなっ」 「大丈夫です…今まで自殺未遂は、生まれてからこの日まで1日に一回はしてるし……」 「何それっ生まれてからって一歳から!?凄いけど、恐ろしいよ!」 「私、幸運な持ち主なんですが…何故か自殺したがる体質で……」 「つか、体質で言えるのそれ!病院いけよっ!!」 「病院なんて…死にたい動機がうようよするところ行けませんよ……」 「あ、あれ、病院ってそんなのあったっけ…」 「注射が痛いとか…医者の診察がいやらしいとか……看護師が悲願で、地味な嫌がらせをしてくる、とか………」 「ぇぇえっ注射で死にたがるなよ!つか、医者と看護師についてはアレじゃない?昼ドラとかの見すぎじゃないのっ?」 「昼ドラ…アレは怖いですよね……自殺動機がありすぎて………あ、ついでに今日の動機は、昼ドラ“どっ恋、ますお”のおにぎりの具がツナマヨだったからなんです………白いお米にマヨネーズが絡んだものなんて……………邪道ですよね……」 すげぇどうでもいい動機だ…!! 「………もう、何か、あんたのこと大体わかってきた……わかりたくないけど…」 「……見知らぬ人に変なこと言われた…何それ、こわ…っ………死のうかな……」 「なぜ、そうなる!!」 とりあえず、なんとか説得を終えた私、先生に見つからなくてよかったけど、下校時刻はとっくに過ぎていた 「うわ……暗い…死のうかな…」 「死んだら、殺すよ」 「……何それ、こわ…っ」 あんたの思考も十分怖いよ… 終わり  
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