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『これから第23回入学式を始めます。』
挨拶した先生、軽く礼したときカツラがずれて後ろから頭皮が見えるぞ。
あ!なんか校長っぽい人の隣に座ったということはあれ教頭か!
校長も気付いたのか笑ってるし。
まぁそんなことどうでもいいし、自分の出番まで静かにまってるかな。
―――――――――――
『では次に、新入生代表の挨拶です。朝倉一樹君、お願いします。』
一樹「はい。」
ついにこのときが来たよ。
俺は返事をしながら立って、ステージに向かって歩いた。
ステージにつくまでの道のりってとてつもない量の視線を受けるから緊張するな。
同学年の人から先輩、先生に保護者がいるなかで上手くしゃべれっかな?
……やばい、今更不安になってきた。
おっと、いろいろ考えていたらもうステージの階段じゃないか。
こうなりゃもうなるようになれ、だな。
とりあえずステージのマイク前に着いた俺は話すことを書いた紙を広げ、話し始めた。
一樹「春の陽気を感じられる……
……新入生代表、朝倉一樹。」
俺は一礼した後、自分の座席に戻った。
なんとか無事に読み終えましたよ。
もうこういうのは引き受けたくないね、体力と気力をけっこう使うから。
『次は校長先生からのお話です。』
校長の話か、イヤだな。
どうせ長いくせしてたいして重要な話もないだろうからね。
校長「新入生のみなさん……」
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