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時間はだいたい高校の合格発表の次の日あたりだったっけな。
俺は発表から何日間か、合格したぞ!とテンションMAXの状態で過ごしていた。
その日は確か家で加奈とゲームして遊んでいたはずだ。
しかしそんなときヤツは鳴った――
プルルルルルル プルルルルルル
そう、電話だ。
プルルルルピッ
一樹「もしもし?」
『あ、もしもし赤羽高校の橘です。朝倉さんのお宅ですか?』
ついでに赤羽高校って言うのは俺が入学する公立高校で橘って言う人は女性だよ。
一樹「はい、そうです。」
橘『では、一樹君はいますか?』
一樹「はい、俺ですけど…」
橘『あ、そうだったんだ。じゃあ早速だけど用件をいっていいかな?』
一樹「いいですよ。」
橘『じゃあ、用件なんだけど…まず君は自分の筆記試験の点数を知ってる?』
突然なんだろう?こんなことが用件に関係してんのかな?
まぁ自己採点しかしてないけどそれでいいかな。
一樹「自己採点ならしましたが正しい点数はわかりません。」
橘『ちなみにその自己採点での点数は?』
一樹「えっと確か…298点だったと思います。俺の記憶があってれば数学の大問2の(3)で+と-を間違えたはずです。」
橘『ちょっと待ってて…………うん、298点で正解。間違えた所もあってるわ。』
一樹「でもそれが用件と何か関係してるんですか?」
橘『それが関係大有りなんだよね~一樹君。実はね、君のとった点数は今回の受験者の中で1位なんだ。だからね、入学式の新入生の代表を君にやってもらうことになったんだよ。まぁこれが今回の用件なんだけど引き受けてくれるよね?』
この時は本当に驚いたね。
絶対自分の上に誰かいると思ったんだけど……
まさかの俺が1位だってね。
それにしても代表の挨拶か……
どうせ拒否権なんてないだろうし引き受けるしかないよな。
って思いながらとりあえず先生にたしかこう言ったはずだ。
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